魅惑の果実
ホットコーヒーを手に持った咲さんが目の前の席に腰掛けた。
まだヘアセットされていないストレートの髪の毛。
派手な髪型やメイクじゃなくても、悔しいけどこの人はやっぱり綺麗だと思う。
「もう体調はいいの?」
「まだ本調子じゃないですけど、なんとか……咲さんこそ体調は大丈夫なんですか?」
「うん、私はもうすっかり元気だよ」
この笑顔が怖い。
何を考えてるか分からない。
「桐生さんの事なんだけど……」
きっ、きた……っ!!
笑ってるのに目はマジだ。
「付き合ってるんだって?」
「……はい」
「私のお客さんだよ? 一言くらいあってもいいんじゃないの?」
咲さんが言ってる事はもっともだ。
お店のルールを破ったのは私。
それは謝らなきゃいけない。
「何もお話しなくてすみませんでした……」
「あ、別に謝らなくていいのよ」
怖いくらいの笑顔だった咲さんの顔が、今まで見た事のない程感情の読めない表情を浮かべた。
「謝るよりも、さっさとあの人の前から消えてちょうだい」
まだヘアセットされていないストレートの髪の毛。
派手な髪型やメイクじゃなくても、悔しいけどこの人はやっぱり綺麗だと思う。
「もう体調はいいの?」
「まだ本調子じゃないですけど、なんとか……咲さんこそ体調は大丈夫なんですか?」
「うん、私はもうすっかり元気だよ」
この笑顔が怖い。
何を考えてるか分からない。
「桐生さんの事なんだけど……」
きっ、きた……っ!!
笑ってるのに目はマジだ。
「付き合ってるんだって?」
「……はい」
「私のお客さんだよ? 一言くらいあってもいいんじゃないの?」
咲さんが言ってる事はもっともだ。
お店のルールを破ったのは私。
それは謝らなきゃいけない。
「何もお話しなくてすみませんでした……」
「あ、別に謝らなくていいのよ」
怖いくらいの笑顔だった咲さんの顔が、今まで見た事のない程感情の読めない表情を浮かべた。
「謝るよりも、さっさとあの人の前から消えてちょうだい」