君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「そういえば菜々子さんはどうなんですか?結婚式の日取りとか決まりました?」

「えっ!?」

急に話を振られ、思わず大きな声が出てしまった。

「そうだよ、俺も気になっていたんだ。あらからどうなったんだ菜々子」

「あー…うん、うまくいってるよ?…プロポーズされたし、この間両親に挨拶に来てくれたし」

今日ちゃんとみんなに報告しようと思っていたけど、実際こうやってちゃんと言葉にして伝えると、恥ずかしいものがある。

「でえー!?東野さん、菜々子の父ちゃんに会ったのか!?…大丈夫だったか?半殺しにされなかった?」

「ちょっと桜子、それってどういう意味よ」

私のお父さんってそんなイメージなわけ?

「だってそうじゃん!菜々子の父ちゃんって昔から不愛想で怖くてさぁ」

「…確かに。遊びに行ってもにこりとも笑わなかったもんな」

「翔ちゃんまで失礼しちゃうわね。…残念ながらお父さん、圭吾さんのこと気に入ってくれたし!……それに圭吾さんと幸せになって言ってくれたの」

「マジか!?あの父ちゃんがっ!?」

大袈裟に驚く桜子に、宏美ちゃんはクスクスと笑っている。

「それに圭吾さん、来週からまた本社勤務なの」

「えー!じゃあ日本に帰ってくるんですね!よかったですね菜々子さん」

「…うん」


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