君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
そりゃそうだよね。年頃の息子なのに、浮いた話が一つもないんじゃ。

「だけど電話で紹介したい人がいるって聞いたときは安心したわ。こんなに綺麗な相手がいて。……あんな子だけどこれからも圭吾をよろしくお願いします」

そう言って私に頭を下げるお父さんとお母さん。

「そんな!こちらこそよろしくお願いします!」

「もし、なにか圭吾のことで困ったことがあったらいつでも相談してね?いつでも聞くから」

そう言って笑うお母さんはやっぱり圭吾さんにそっくりだなって思ってしまう。

「…はい!」

ーーーーーー

ーーー

「俺が電話で抜けていたとき、なに話していたんだ?」

帰り道。ふと圭吾さんがそんなことを聞いてきた。

「秘密です」

「…そう言われると気になるんだけど」

そう言ってむくれる圭吾さん。

圭吾さんの顔を見てるとついそっくりな二人の顔を思い出してしまう。

「こら、なに笑ってるんだよ」

「だから秘密ですってば!」



この先、なにかあったらお母さんに聞いてみよう。
だって私の知らない圭吾さんを沢山知っているはずだから…。


                  end
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