君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
菜々子は何も言わないけど、一緒にいると常に伝え続けてくれる。

『ありのままの自分でいいんだよ』って。

それはきっと翔太にも伝わっていたはず。
だから翔太は、菜々子を好きになったんだ...。

私は、菜々子がこれから先もずっと友人としてそばにいてくれるなら、別に結婚とかどうでもよかった。
幸せそうな菜々子と、そして翔太がそばにいてくれるなら、寂しいとか思わねぇし。
......そう、思っていたんだけどな。
ついにきちまったんだ。私にも『運命の出会い』ってやつが。



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「だー!!もうどうやったら、和也君を落とせるんだよ!」

居酒屋でビールをイッキ飲みし、ダンッとグラスを机に置く。

「桜子!ここは家じゃねぇんだからな!?」

すると案の定、昔のように私を叱る翔太。

「まーまー、翔ちゃん。桜子も色々と辛いんだよ」


そしていつものように優しい菜々子。


週末の金曜日。
久し振りに三人で集まっていた。それというのも、きっと私が毎晩のように菜々子に悩みの愚痴メールを送っていたから、こうやって家庭を持っている二人が来てくれたんだと思う。
そう思うと嬉しくて、酒が進む。
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