君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～
そんな翔太にイラッとしながらも、グッと怒りを堪える。

「……悪かったよ」

そうだ。
よくよく考えれば今日はきっと、二人で過ごす貴重な休日だったに違いない。
なのにこうやって無理矢理押しかけた私を出迎えてくれて、料理を作ってくれた翔太。
そんな翔太に、いくら幼なじみと言えど、なにひでぇこと言ってんだよ、私……。

素直に出た謝罪の言葉。
なのに翔太からは、またイラッとするような言葉が返ってきた。

「なんだよ、素直な桜子とかすっげ気持ち悪いんだけど」

「……はぁ？」

「だってそうだろ？素直な桜子なんて、桜子じゃねぇじゃん」

そう言いながら、料理を乗せたお皿をテーブルに置き、おどおどする宏美ちゃんの隣に腰掛ける翔太。

「それはなくね？……私だって素直になるときくらい、沢山あんだよ」

確かに翔太や菜々子の前では、なかなか素直になれねぇかもしれない。
でもな、和也君の前では素直になれんだよ。
つーか素直にならねぇと、和也君の気持ちは私に向いてくれないと思うし。

「ふ～ん……。それは例の和也君の前でだけ、か？」

「ぶーっ！！」

そう思いながらも、翔太が作ってくれたつまみを食べていると見事に図星をつかれ、思わず口の中に入っていたものを吹き出してしまった。
しかも目の前に座る翔太めがけて……。
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