君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「五條さんにプロポーズできる場所ですよ」
「…………は?」
シートベルトをしめようとしていた手が、思わず止まってしまった。
えっと……和也君、今……なんて言った?
予想外すぎる言葉に、硬直してしまった身体。
「それと、五條さんと沢山愛し合える場所にも行きたいのですか、いかがでしょうか?」
「なっ……!」
わざとらしく私の耳元でそんな言葉を囁く和也君に、さっきまで動かなかった身体が動き、思わずドアの方へと後退りしてしまった。
「なっ、なに言って……!!」
まるで金魚のように口をパクパクしかできない私。
そんな私を見て、和也君は満足気に笑う。
そして身を乗り出し、また私の耳元でそっと囁いた。
「……今夜は寝かせねぇから。……覚悟しろよな?桜子」
「……っ!」
初めて聞く敬語以外の言葉と、『桜子』と呼ぶその声――。
本当……。
もうきっと一生この人を嫌いになんて、なれねぇと思う。
でもそれでもいいと思えてしまう。
だって私は、目の前で笑うこの彼が、堪らなく好きなんだから――……。
end
「…………は?」
シートベルトをしめようとしていた手が、思わず止まってしまった。
えっと……和也君、今……なんて言った?
予想外すぎる言葉に、硬直してしまった身体。
「それと、五條さんと沢山愛し合える場所にも行きたいのですか、いかがでしょうか?」
「なっ……!」
わざとらしく私の耳元でそんな言葉を囁く和也君に、さっきまで動かなかった身体が動き、思わずドアの方へと後退りしてしまった。
「なっ、なに言って……!!」
まるで金魚のように口をパクパクしかできない私。
そんな私を見て、和也君は満足気に笑う。
そして身を乗り出し、また私の耳元でそっと囁いた。
「……今夜は寝かせねぇから。……覚悟しろよな?桜子」
「……っ!」
初めて聞く敬語以外の言葉と、『桜子』と呼ぶその声――。
本当……。
もうきっと一生この人を嫌いになんて、なれねぇと思う。
でもそれでもいいと思えてしまう。
だって私は、目の前で笑うこの彼が、堪らなく好きなんだから――……。
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