逆ハーレムに巻き込まれました。




どうもー、と私が二人に会釈している前で、委員長は少し嫌そうな顔をした。

そうだよね、あなた委員長だもんね。教室にこんな一癖も二癖もありそうな人(しかも全員美形)が来たら騒がしくて大変だよね。


しかも教室に来る理由が、リタさんに会いに来るためだもんね。そりゃあ心中穏やかじゃないわ。


頑張れ委員長、負けるな委員長!なんて心の中でエールを送っていたら、ヒース君たちにリタさんの行き先を聞かれたので、

正直に答えておく。


しかし、それを聞いた瞬間



「……!そ、それは本当か!?」


「やっばいよソレ!」


「はやく三年の教室へ行こう!セリナお姉さん、また今度ゆっくり話そうね!」



別クラス三人組は、バタバタと忙しなく教室から出て行った。ちなみにシェイド君だけ投げキッスつき。いらんわ!


とりあえず、なんで彼らが慌てていたのか委員長に聞いてみると



「リョウ先輩はまだいいんだけど、よくリョウ先輩と一緒にいるサクヤ先輩が曲者でさぁ……」



もしリタと会ってたら危ないからね、と遠い目をする。


……けど、曲者ってどういう意味!?

というか、あのイケメンズだって十分曲者だと思いますがねぇ!!



「……都会には、面白い人がいっぱいいるんだねぇ」



思わず呟くと、委員長は「そうかもね」と言って苦笑した。


……まぁ一番の曲者は、合計6人ものイケメンを虜にしてるリタさんなのかもしれないけどね。




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