逆ハーレムに巻き込まれました。




――本来魔方陣というのは、余程の修行をした者でしか見る事はできないとされている。


けれど私は、生まれつきその魔法陣を見る事ができた。


さらに、小さいころからあらゆる魔方陣を見ているため

遠目に魔方陣を見るだけでも発動している魔法の種類が分かる。


そして今、リョウ先輩がかけているのは……



(身体強化系の魔法、しかも結構強力なヤツを一通りか!)



私はそう判断するなり、後ろで発動待機をさせていた魔方陣を再び起動させ始めた。


あれだけ強力な強化魔法を使っていれば、確かに私の『符』を耐え抜いたのも分かる。


『符』を放つ時、風にのせて密かに『催眠』の魔法をかけておいたのに、すぐにその効果が途切れてしまった理由も。


そして、もしも私の予想が当たっているなら――リョウ先輩には、あと一撃くらいは打ち込む余裕があるはずだ。


そう考えた時、リョウ先輩の手足に魔方陣が浮かび上がった。


その魔方陣が示す魔法は――【筋力増強】!




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