一途な彼女と意地悪な彼



空気を読んでか、竜斗先輩の友達2人が教室から出ていった。


「話って?…」
「ごめんなさい。あたし祐介しか好きになれないです。本当にごめん。」


正直、さっきの会話は、きっかけに過ぎなかった。

「そっか。俺こそごめん。無理いって付き合ってもらって。俺人が好きになるのって椿ちゃんが初めてだったんだ。一目惚れってやつでさ。」


え?
一目惚れ?
あたしが好き?

賭けじゃなかったの?

あ、そうか。あたしの前だから嘘を。

< 93 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop