同期が急に変わったら…。
今日も、

次から次へと仕事をする将生。






会議だったのか、

午前中はデスクにいなくて、

昼休み前に

バタバタと戻ってきた。






すぐに、

パソコンをカタカタやって、

部下を呼び、指示を出す。






本当にかっこいいヤツめ。






プライベートは、すごく甘い将生。

優しくて、

スキンシップが好き。






夜も、かなりエッチなのよ。

そんなところも好きなんだけど。









黙々とデスクで仕事をする将生。

時々、喫煙所には行ったりしてる。





今日は、少し余裕があるみたいね。




だって、

部下と話をしながら笑いが零れてる。




将生の笑う声に、

思わず心が反応して

将生の顔を見たくなる。




つい思いのままに、

将生の方を見たら、

ふっと、将生と目が合った。





ドキっとした。





将生は、

2、3秒、

じっと目を逸らさず私を見ている。





で、

また視線を部下に戻して話をしてる。






仕事中なのに、

無性に愛しくなってきた。

胸がキュンキュンする。







ちょうど、昼休みだ。

社食に行く前に……。






書類を手にして、

席を立って、

将生のデスクに向かう。









『課長、ちょっといいですか?』

『ああ。どうした?』






課長モード全開の将生。

話し方も、落ち着いてる。





正面じゃなく、

将生の横に立ち




書類を見せて

説明するように

すこし身を屈んだ。










『将生、愛してる。』









と、耳元で小さく囁いた。






『っ!お前っ。』




うわ!

予想以上に動揺してくれた。

将生、固まってる。





『それだけです。』





と、

踵を返してデスクに戻った。








しばらくして。







席を立った将生が、

私の横に立ち、






『これ、確認しとけ。』





と、書類をデスクに置きながら、











『俺の方が愛してる。』








と、耳もとで小さな声で言われた。




『っ!』




やられた!




顔がー。

真っ赤になってしまった。






書類を見るふりをして、

デスクに肘をつき、

両頬を掌で包んで、

顔を隠した。






将生は、

さっさとオフィスを出て行った。






将生には、敵わない。

多分、ずっと敵わない。





それでも、

ずっと将生のそばにいたい。




ずっとそばにいられますように。





将生、愛してる。






ずっとずっと、将生だけを、





『愛してる。』







〜FIN〜
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