桜雨〜散りゆく想い〜
 「ノンちゃんって言うと柏木さんのお宅の……?」


 「はい、柏木です。ご無沙汰しています」


 「まあ……大きくなって――」


 優しい目を向けられた僕は気恥ずかしさを感じて少し顔を下に向けた。


 「お母さん、こんな所で話してないで上がろうよ」


 薫さんの言葉でお母さんは僕に


 「そうね、さあ上がって」


 と、言って招き入れた。


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