桜雨〜散りゆく想い〜
 僕が来たのに香の事を聞かないお母さんや薫さん。


 香がいるならば出て来ないのは明らかに不自然だ。


 全てが物語っている。


 白木さんの言葉――


 信じたくなかった。


 だがもう答えは目前まで来ている。


 僕が案内されたのは仏間だった。薫さんは襖を開けて僕を入るように促した。


 そこには仏壇があり、位牌と遺影が二つ――


 
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