桜雨〜散りゆく想い〜
 話しには聞いていたが、まさか香の家族だったとは夢にも思わなかった……


 「お父さんは即死だった……私とお母さんだけは奇跡的にかすり傷で、香は意識不明のまま三日間生死を迷って――」


 あの車に香が……


 もし僕の家の車が後ろから当たっていなければ香は――


 「私達がノンちゃんの事を知ってから、何度か連絡したんだけど……」


 薫さんの言葉は既に僕の耳に届いていなかった。


 蘇る後悔はじわじわと僕を支配していく。


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