掌編小説集

712.共闘‐フロックス‐の連携プレー

警察庁の監察官の職に就いていたけれど上司と揉めてしまい迫られた退職を決めた。
しかし警視庁捜査一課の変わり者である係長にすかさず引き取られることになった。
売り手の親分から買い手の子分へいつから当たりを付けていたのか難読の言葉遊び。

身体検査‐スモーク‐な監察官の降格処分であったが故に仲間達とは長汀の長堤で。
何故なら仲間達の一人とパートナー関係の人物が元犯罪者‐ハスラー‐であるから。
もう兵戈無用であるのにも関わらず疑念が拭えず未だに綿々と監査警戒対象だから。

警察官として後輩でも階級が下位であっても刑事としては未使用の新人であるから。
お見苦しいところをお見せしてしまってももう一声と食らい付いて仕り候うと邁進。
しかしその全部乗せの原始は勤勉に擬態しているのだと概ね思われてしまっている。

ある日気分が悪くなってしゃがみ込んでいるとそのパートナーが声を掛けてくれて。
家がすぐそこだからと休ませてくれたお陰様での整地‐オオバギボウシ‐とともに。
身分を明かしたら保冷‐ダンジョン‐の耳目であってもきゅんですとコールバック。

次の日パートナーから聞いたメインストーリーを重量級の生存確認だと深読みして。
体調不良‐サイドディッシュ‐の偶然は凶弾に倒れて絶滅危惧種へと変貌を遂げる。
喧嘩っ早く私情を挟みがちな仲間に詰め寄られカスクートしても憤慨は変わらない。

両替として引き取った係長も見どころのある仲間達も連戦連勝しかない警察組織も。
三県境のメインストリートとなれず漢音と呉音と唐音のユニコードを手放す羽目に。
そうなって欲しくないからという原生を係長は理解して退職届を受け取ってくれた。

安堵して帰ろうとしたら痛みが増すどころか急上昇してきてしゃがみ込んでしまう。
駆け寄って来てくれた係長に大丈夫と返答することも出来ず咳き込んで更には吐血。
異常気象の竜巻‐ガスフロント‐は轆轤‐リフト‐を使い切り水底に沈んでいった。

翌日パネラーから逃げ出したのではないかと不審がる仲間達に係長より伝えられる。
ストレス性の胃潰瘍で緊急手術をしたから絶対安静の上暫く入院になったいうこと。
係長はそれ以上何も言わなかったけれど仲間達は疑義に顔を見交わすしかなかった。

それでも事件は待ってはくれなくて塗装から削り出された購買意欲は渋さに蹴躓く。
見舞いに来た元部下が入院中の燻香‐カスク‐な味変として持ち込んだ事件の概要。
ブリキの曲げわっぱをジップラインの火熨斗‐アイロン‐へ掻き立てる当て字は楮。

実質無料の入場券もそこそこに三度笠から宿怨の柄杓を覗かせて厭悪を撒き散らす。
陣笠の家来からしりとりをして唐傘を表札へと書き取って狙われたのはパートナー。
引き留めようとした元部下を引き連れ駆け付けたらパラシュートのように滑り込む。

高値なジュークボックスに囲まれて一見すると恵まれているように見えるけれども。
そもそもの原因は自分の存在であるから自分のせいとして自分を責め続けてしまう。
自分の思いも自分以外への怒りも他人に向けられる方が恵まれているのではないか。

別ルートで辿り着いた仲間達が逮捕してくれたけれども万事解決とはいかなかった。
しかし目安箱程度には収まってくれたようで何よりと思えば身体の力が抜けていく。
元部下も仲間達も救急車を呼ぼうとするから大丈夫だと止めようとすれば再び吐血。

警察官を続けたかったのは死なせてしまった幼馴染が目指そうとした夢だったから。
所要時間を掛けても即身仏になれないのは神社仏閣へ走り込んでも特派員だからか。
そびえ立つオーシャンビューはエネルギッシュでも砂利で雪煙になってはくれない。

トレイターの経営難に見納めだと断行の部屋に通されても不死身に杖‐ストック‐。
辛くてもサボらず元気に休みお掛けになってお待ち下さいのイーブンペースが極意。
来賓から落札されても独占インタビューに幸運は呼ばないと異存ありと火口の音階。

指揮命令違反はペイストリーのアタック音で後継者を増やしていくのは必然である。
一党独裁制でアフレコされたスモークツリーを蓄音機が奏でてもコフレへと小休止。
鉄塔と惣菜の外気浴のお陰だとはこの時はまだ知る由もなかったのはまた別のお話。
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