優しい君に恋をして【完】
優は、ははっと笑って、
私の前髪をくしゃくしゃっとした。
うわぁぁぁぁ......違うこと考えていたことが、
バレてるじゃん!!
頬を熱くしながら、くしゃくしゃにされた前髪を引っ張ると、
優は私の顔を横目で見て笑って、
フォークを持った。
ぱくっと大きな口で食べてくれて、
もぐもぐ頬をふくらませて食べている横顔を見て、
なんだかかわいいと思った。
優がもぐもぐしながら、こっちを向いて、
「うまいよ」と、目を細めた。
「あすかは、食べないの?」
ケーキにフォークを刺しながら聞いてきた。
「私は、いいよ。味見したし」
そう言ったのに、優は私の目の前に、
ケーキを乗せたフォークを差し出してきた。
「一緒に食べよう」
えっ......
目の前の一口分のケーキを見つめた。
「早くしないと、落ちるぞ」
優はフォークの下に左手を添えた。
えいっと一口で食べると、
食べている私の顔を、優はフォークを持ったまま、
首を傾げて優しく笑った。
「ついてる」
ん?
優はフォークをお皿に戻して、
自分の口の横を指で差した。
「ここ」
ケーキが口の横についていることを言われて、
恥ずかしくなって、指で拭おうとしたら、
その手を掴まれて、
ちゅっ
と、その部分を舐められた。
「うそだよ」
わぁぁ.......なんだよ!
「優のばか!!」
恥ずかしすぎて、ぷくっと頬をふくらませて怒ると、
優はかわいく、あはははっと笑って、
何事もなかったかのように、またぱくっとケーキを食べ始めた。
なんか、遊ばれている.......
もう、ドキドキしすぎて、心臓がもたないよ......