これは繋がりです
「え」
「逃げろってゆーてんねん。
もう少ししたら、うち自慢の隊長が来るで」
こいつを信じる理由はないけど、
ただ今は従うしかない
「お前、なんなんだ」
「だから、敵ゆーとるやん。
今ははよ行けや」
「わっ分かった!
お前の、名前は」
「瓦や
よう、覚えとき」
走り去る途中
その男の微笑みが嫌という程
頭に焼き付いて離れなかった
どことなく、誰かに似て…
「那菟急げ」
「うっうん!」
瓦は片足でジャンプすると
俺たちが住んでいた家を破壊していた
「あいつ、何なんだろう」
「さあな」
魁盗はいつまでも冷静だった
おばちゃんにサヨナラさえ
いう暇もなく俺たちは故郷を後にした