別れの理由


俺は、
彼女の哀しい目の訳が、わかった気でいた。



――まだ…そいつのこと、追いかけてるんやな。

そう気づきながらも、
俺は、
彼女の見せる、俺だけに見せる幸せそうな表情を、信じて疑わなかった。
信じようと思っていた。


俺が幸せにしてやる――

そう心に決めて、一年がたった。



< 13 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop