身代わり姫君の異世界恋綺譚
清雅は慌てた様子で部屋を出て行った。

廊下を出てすぐの庭に、清雅はすぐに男を見つけた。

倒れる男の顔を見て驚く。

その男は陰陽師の研修生だった。

「まさか、力のある者に怨霊がとりつくとは……」

――男を傷つけることなく怨霊を追い出し、眠らせるとは……。


◇◆◇

清雅が父に報告してから真白の部屋に行くと、真白は目を覚まして朝餉を食べていた。

「あっ! 清雅、おはよう!」

清雅を見て箸の手を止めると笑顔を浮かべる。

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