その男、小悪魔につき。【停滞中】
「よし。じゃあここまでにしてお昼にしよっか。」
「そうですね。俺ここまでやっとくので蓮見先輩、先にどうぞ。」
会議室で千尋くんと二人で、午後からある新しい製作にあたる会議の準備をしていた。
あの夜から私を本当に初対面というように接してくる。
自分から頼んだはずなのに、昼時に絡んできたり、帰り際一緒に帰ろうとする私より若い女子社員を見ると、こう、モヤッと……
「蓮見先輩?」
「……わかった。先に行ってるね。」
……蓮見先輩か。
会議室を出て給湯室の前を通ると、またもや彼の話が聞こえてくる。
どんだけ時の人なんだか。
しかし通りすぎようとしたとき、気になる会話が耳に入ってきた。