その恋、取扱い注意!番外編(旧題 幼なじみは取扱い要注意)
隣に住むミミの家、安西家と俺の家の両親たちは仲がいい。
時々両家で動物園やらプール、買い物や食事に出かける。
息子しかいない我が家では隣の娘ふたり、特に俺より年下のミミが可愛くて仕方ないらしい。俺より可愛がっている気がする。物わかりのいい息子でも、時々ひねくれたくなる。まっ、俺もミミの笑顔にはかなわないんだけどな。
ジーンズと長袖のシャツ、グリーンの無地のパーカーに着替え、黄色のブルゾンを持って下へ降りた。
俺を見た母親が待っていましたとばかりにバッグを持つ。
「もう、遅いじゃない。早く靴履いて」
父さんはとっくに外に出ているみたいだ。ミミはもういなかった。
けっこうせっかちだからな。
黙ってスニーカーを履いて外に出て、エンジンのかかった車の後部座席のドアを開ける。
「お前……」
ミミがちょこんと座っていた。
「私はこっちで行くの」
「じゃあ俺、あっちで」
「あっ! 湊っ」
安西家の車に乗るつもりでドアを閉めようとしたとき、ミミが手を出した。俺はとっさに自分の手を止めた。
危うくミミの手を挟むところだったと。俺はヒヤリと肝を冷やした。
時々両家で動物園やらプール、買い物や食事に出かける。
息子しかいない我が家では隣の娘ふたり、特に俺より年下のミミが可愛くて仕方ないらしい。俺より可愛がっている気がする。物わかりのいい息子でも、時々ひねくれたくなる。まっ、俺もミミの笑顔にはかなわないんだけどな。
ジーンズと長袖のシャツ、グリーンの無地のパーカーに着替え、黄色のブルゾンを持って下へ降りた。
俺を見た母親が待っていましたとばかりにバッグを持つ。
「もう、遅いじゃない。早く靴履いて」
父さんはとっくに外に出ているみたいだ。ミミはもういなかった。
けっこうせっかちだからな。
黙ってスニーカーを履いて外に出て、エンジンのかかった車の後部座席のドアを開ける。
「お前……」
ミミがちょこんと座っていた。
「私はこっちで行くの」
「じゃあ俺、あっちで」
「あっ! 湊っ」
安西家の車に乗るつもりでドアを閉めようとしたとき、ミミが手を出した。俺はとっさに自分の手を止めた。
危うくミミの手を挟むところだったと。俺はヒヤリと肝を冷やした。