生徒会の恋愛事情


その手に、あたしは凄く安心したんだ。


何故だろう。


怪我の手当をしてくれた由羅お姉ちゃんの手よりも


高校に受かった時に、髪が乱れる程頭をくしゃくしゃと撫でた華羅お姉ちゃんの手よりも


小さい時に転んで、起きるのに差し出された光唆の手よりも


誰の手よりもあたしを癒してくれた。


「いえ…」


でも、同時に首より上が熱くなる。


もしかして、まだ体調悪いのかな?


返事も上手くできないし…


そう思っていると、弥先輩の手は離れていった。


すると、いきなり寂しくなった。


あたしは思わず弥先輩を見てしまう。


だが、すぐに目を逸らしてしまった。


だって弥先輩の顔があまりにも綺麗なんだもん。


それに…


あたしは自分の脈が速い事に気付く。


こんなにドキドキしてる。


なんか…あたしが弥先輩のこと好きみたいじゃん。



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