無愛想な彼に胸キュン中




「いいからいいからっ」



疑うあたしの腕を引っ張りながら、
あたしはグラウンドに連れて行かれる。



登校時間が遅いせいか、
周りにはあまり生徒がいない。



しかもみんなあたしを見て見ぬ振り。



何なのよ……。




「ほら、あそこに看板があるでしょ?」



全クラスの看板が設置されるグラウンド。
指さされたのはあたしのクラスの看板が
置かれるところだった。


でもここからじゃ
何が書いてるかはよく見えない。




「あるけど、なに?」



「昨日見たらさ、すごかったんだよね。見てきてよ」



「は?」



なにそれ。あたしに見て来いってこと?
意味わかんないんだけど……。




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