無愛想な彼に胸キュン中
「……お前らさ」
「うんっ、なに??」
笑顔の女達の視線が集まる。
普段話しかけないから、よほど嬉しかったのか。
「俺が何も言わないからって付きまとうの、やめてもらえない?」
冷たく言い放つと、女達から笑顔が消えた。
「マジで迷惑なんだよ」
それだけ言ってその場を離れる。
女達はついてはこなかった。
……なんだ。簡単だった。
はっきり言ってしまえばいいんだ。
……アイツみたいに。
「あ、流みっけ~♪」
保健室、体調がよくないって理由でベッドに寝る俺。
声をかけられて、片目だけを開ける。
目の前には茶髪。見慣れた顔。