無愛想な彼に胸キュン中
「乗ってないし。話はそれだけ?あたし、もう行くから」
呆れて教室を出ようとしたあたしの腕を、
女の子が掴んだ。
「ちょっと。……っ!」
パンッと聞こえた鈍い音。鋭い痛み。
――は?
あたしは目をぱちくりさせた。
あたし今……叩かれた?
「本当うざい。迷惑だから、今後青葉くんに近づかないで」
「…………」
女の子はそう吐き捨て、教室を出て行った。
――何なのよ、まったく。
あたしは叩かれた頬をおさえた。
女の子の言い分も意味不明だけど。
どうしてあたしが叩かれなきゃならないのよ。
「痛いし……」
これくらいじゃもちろんあたしは泣かないし、あんな脅しも怖くない。
だけど。……最悪。
これも全部、青葉のせいだー!!