最初で最後.
人生日記。~さよなら大好きだった人~
私には大好きだった人がいました。
今でも、誰よりも大好き……。
私は君をどれだけ笑顔にできましたか?
君をどれだけ幸せにできましたか…?
今の私には君があの時どう思っていたのかなんてわからない。
もっと、隣に居たかった。
もっとたくさんの幸せを君から貰い、
君にあげたかった。
君は私にとって最高の彼氏でした。
君の中で私はどんな存在でしたか…?

蓮見総合病院。403号室。千早柚希。

入院生活はつまらない。ご飯も正直美味しくない。ベッドの上にいるのも飽きた。
でも、イヤではない。
透太がいつも来てくれるから…。

四時。今日も一日長かった。
朝起きてから特になることもなくて、本も読み尽くしてしまったから、ひたすら時計と睨めっこしてた。
やっと四時になった。そろそろかな…?
「あんまり騒がしくしちゃダメよ?!」
そんな看護師さんの声とともに廊下からパタパタと足音が聞こえた。
ガラッ…………「あ。」……ガラガラ。
コンコン……ガラッ
「アハハ、またノックするの忘れちゃったw」
満面の笑みでそう言いながら入ってきたのは
志田透太(しだ とうた)。
私のダイスキな人。大切な人。
「ノック忘れたからって一回閉めたの?w」
こんな他愛もないくだらない会話が私は大好き。
透太だからこそ出来るくだらない話。
そんなくだらない話で笑ってくれる透太。
透太が来ると私は自然と笑顔になれる。
さっきまで時計と睨めっこしてたことなんて忘れちゃうぐらい、透太との時間は楽しい。
だからこそ、私は一日の終わりが嫌い。
透太が帰っちゃうから。

透太……?君は知らないよね。
透太が帰ってすぐ私がノートを開いてること。
ノートが涙のせいで汚れちゃってること…。
透太のこと大好き。愛してる。
でも、私は透太の隣にずっと居ることは出来ない。一緒に笑っていられない。

だから、このノートにすべてを書く。
今まで透太に言えなかったこと全部。
いつか、透太がこのノートを見つけてくれることを願って…。
< 1 / 13 >

この作品をシェア

pagetop