最初で最後.
3月25日。
私の体は唯一毎日動かし続けていたこの右手以外、運動能力が低下してほとんど動かなくなった。
そして私が入院することが決まった。
蓮見総合病院。403号室。
ここが今日から私の部屋なんだって思うとなんだか変な感じがした。
入院が決まってからも透太は毎日会いに来てくれたね。
学校であったくだらない話や、あの子とあの子がどうなったか、なんていう他愛もない話の話題を手土産に。
薬は苦い。ご飯は正直美味しくない。
入院生活はつまらない。
でも、透太が来てるときだけは私は笑っていられた。
入院して二、三ヶ月がたった頃からかな?
私は必死だった。
透太の笑顔を覚えるのに。
透太の声を覚えるのに。
だって…。きっと私はもうすぐ死んじゃうから。
自分のことは自分が一番よくわかってるってよく言うよね?
それ、本当だった。
病院の看護師さんよりも、お医者さんよりも私が一番よくわかってる。私はもう、長くない。
もうすぐ透太に会えなくなる。
透太の笑顔が見れなくなって声も聞けなくなってしまう。だから、必死に覚えた。
そして、私自身も必死でたくさん笑った。
透太が私が死んだ後も少しでも長く私の笑顔を覚えててくれるように。
私の体は唯一毎日動かし続けていたこの右手以外、運動能力が低下してほとんど動かなくなった。
そして私が入院することが決まった。
蓮見総合病院。403号室。
ここが今日から私の部屋なんだって思うとなんだか変な感じがした。
入院が決まってからも透太は毎日会いに来てくれたね。
学校であったくだらない話や、あの子とあの子がどうなったか、なんていう他愛もない話の話題を手土産に。
薬は苦い。ご飯は正直美味しくない。
入院生活はつまらない。
でも、透太が来てるときだけは私は笑っていられた。
入院して二、三ヶ月がたった頃からかな?
私は必死だった。
透太の笑顔を覚えるのに。
透太の声を覚えるのに。
だって…。きっと私はもうすぐ死んじゃうから。
自分のことは自分が一番よくわかってるってよく言うよね?
それ、本当だった。
病院の看護師さんよりも、お医者さんよりも私が一番よくわかってる。私はもう、長くない。
もうすぐ透太に会えなくなる。
透太の笑顔が見れなくなって声も聞けなくなってしまう。だから、必死に覚えた。
そして、私自身も必死でたくさん笑った。
透太が私が死んだ後も少しでも長く私の笑顔を覚えててくれるように。