藍い月と…


しかもワクワクが止まらない

族に居た時のこれも

抜けないのかも知れない

楽しい、そう思ってしまうから

それにしても流石、覇凰のトップ

車の合間を縫ってどんどん前に進んで行く

追っ手の奴等なんて半分以上撒けてる


「依琉!大丈夫か!」


風の音に掻き消されないくらいの、

大声でアタシに訊く暁に


『平気!』


アタシも同じように言葉を返す

暁は右足を軸にし少しスピードを落とした後、

細い路地に曲がり完全に追っ手を撒いた

あの紫のラインのステッカー覚えてる



――――“紫鬼”だ






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