俺様の熟した恋の実~10years~
もちろん、校内でも二人のことは話題になった。
ほら……授業中の今だって。
「びっくりだよね~。おとなしそうな顔してんのにやることやってんじゃん」
「あたしも~…。カイくんと釣り合うはずないじゃん!」
「やっぱ、アイツ調子ん乗りすぎー」
「モデルじゃなきゃただの地味な子じゃん…」
ぎゃはぎゃはとだらしなく笑う声。
心にもナイこと言うあんたらに、雪花ちゃんとカイさんの何が分かんの?
イライラする……。
そんな時、トントン……と後ろから背中を叩かれた。
振り向けば、雪花ちゃんの悪口言ってたヤツ。
「ねーもうさ、雪花といるのやめなよ。男たらしじゃん」
「そーそー!んで、あたしらと一緒にいない?」
「……いい。あたしは信頼できる友達といるから…いいの」
そのあと、あたしはすぐに前を向いた。
何だか悪口言われてた気がするけど、気にしないよ……。