俺様の熟した恋の実~10years~
それからまた数日立った梅雨の日。
暗い気持ちをより暗くさせる。
休み時間、未空と廊下で雪花ちゃんに連絡をしてみる。
あたしがかけても、未空がかけても繋がらない……。
「未空……雪花ちゃん大丈夫かな?」
「大丈夫ではないと思うな…。カイさんも仕事で学校休みだし……」
「雪花ちゃんち行ってみる?」
「記者とかめっちゃいそうじゃない?」
「あ、そっか………」
悩みは解決するどころか、積もるばかり。
あたしは雪花ちゃんのために何ができるんだろう。
「とにかく、きっと今は一人になりたいんだよ雪花」
「もっと人を頼らないと雪花ちゃん潰れちゃうよ……」
「羽音の優しさは伝わるはずだから、泣きそうな顔しないの!」
「うん……」
あたしはどうしたらいい?
雪花ちゃん…あたしのこと頼ってよ。
弱さ見せていんだよ。