Secretな関係
「いらっしゃ…」
ドアを開け、迎え入れようとしたときお母さんの格好を見て固まってしまった。
「なっ何その格好」
いつもは、だらーっとした格好で化粧なんてたまにしかせず女なんて捨ててしまっていると思っていたお母さんが…
綺麗な巻き髪に、ばっちり決めた化粧。
普段絶対に着ない余所行き用のワンピース。
「何って、裕也くんに会うのよ?少しくらいおしゃれしなきゃね」
後ろにいた裕也に、そうにっこりと微笑む。
「こんにちは、初めまして」
さっきまでカッチカチに固まっていた裕也が生徒会長モードで爽やかに挨拶をしている。
「そうよね!初めてなのよね!初日はちょっと、美容院にいて…」
なんてごにょごにょ何か言っている。
「ほっほら、お母さん上がって」
そう催促し、部屋へと案内した。