最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜
中くらいの悩みとしては、恭子さんの実家の件、だな。
恭子さんは両親と3人で暮らしてるらしいが、殆ど両親の話をしない。俺が話を振っても、「普通よ」とか、「うちは放任主義だから大丈夫」とか言って、ちっとも話を続けさせてくれない。
いつか恭子さんの家にお呼ばれし、ご両親と対面、というシーンを俺は思い描くのだが、恭子さんにはまったくその素振りがない。はなから、そんな事をする気はないって感じだ。
俺の考えが古いのかもしれないが、彼氏が出来たら親に紹介するものじゃないんだろうか。それが普通なんじゃなかろうか。どうなんだ?
それが済めば、次は田舎の両親に恭子さんを紹介したいのに……
俺としては大きな問題と思えるが、客観的には小さな問題かもしれない。という事で、やっぱり中くらいの悩みだな、これは。
さて大きな悩みだが、これは深刻だ。他の事などどうでもいいと思える程、俺にとっては重大な悩みだ。
「川田……」
「ああ、わかった。言うよ」
俺は、思い切って最も大きな悩みを田上に言う事にした。もしかすると、解決の糸口が見つかるかも、と期待して……