最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜

「おまえさ、本気で言ってるのか?」

「ああ。そう言ってるだろうが……」

「それはないって。俺もチラッと見た事あるけどさ、おまえ達がイチャついてるのを。あれはどう見たって相思相愛だったぞ?」

「見た目なんか関係ない」

「そんな事ないって……。はたから見た方が客観性があるんだ。彼女、いつの間にか眼鏡をやめて、ずいぶん美人になったじゃないか。それもおまえに好かれたい一心じゃねえのか?」

「それはどうかな。俺に、じゃねえんじゃね?」


そう。確かに恭子さんはあの黒縁の伊達眼鏡をやめ、口紅の色も淡い色に変え、化粧もするようになって見違えるほどの美人になったさ。俺のアドバイスで。


しかし恭子さんの本心は、俺じゃなくて中嶋さんを意識してるんじゃないかと思う。なんとなくだけど。


「おいおい、おまえ、なに拗ねてんだよ?」

「別に拗ねてなんか……」

「もしかしておまえ、まだ彼女の寝言を気にしてんのか?」

「うっ……」


その通りだ。さすが鋭いところを突いてきやがるな、こいつは……


「そうさ。恭子さんは未だに寝言で言うんだよ。“ナカジマくん……”ってな」

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