僕の幻影
4.君とあの日々


本当は、
いつも怯えていた。




優しく微笑む君の瞳に、
繋いだ手の温もりに。




怯えていた。




その瞳が、
その手が、




僕を責めているようで。




幸せな日々が続くほど、
押し寄せる静けさに恐れを感じた。




それほどに、
僕は非力で弱い人間なんだ。




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