焦がれて




答えなんて決まってる




「行くよ」


少し低めの声がでる


先程まで心地よかった空間が息もできないような空間へと変わる



早く出たい


息がしたい



「行かなきゃ」


床に手をついて立ち上がる


それを見た目の前の田嶋くんも私につられて立ち上がる



「じゃあね」


田嶋くんはどんな顔をしてるのかな


見たいけど見たくない



きっと困った顔してるんだろな



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