とけていく…
 電車に揺られ、一時間ほどで目的地に着くと、どんよりしていた雲が嘘のように晴れていた。

「結構混んでるね」

 遊園地のゲートの前に群がる人集りの様子を見た紫がつぶやいた。

「そりゃ、そうだろ。土曜だしな。俺らも行こうぜ。」

「うん」

 涼は紫からチケットを受け取ると、それをゲートの自動改札機に通した。

「さ、何乗ろうか?」

 どこを見ても人人人の園のエントランスで、ニヤリとイタズラっぽい笑顔を
浮かべた涼は、仁王立ちして、上を見上げていた。

「な、なんかちょっとヤな予感…」

 そんな彼の視線の先を目で追いながら紫は警戒している。

「ま、とりあえずはアレだよな。」

 そんな紫に構わず、彼は高らかに指を差した。指の先にあるのはもちろん、この遊園地の一番の売りである日本で一番高いジェットコースターだった。

「…いきなりですか」

 早くも諦めモードの紫を引っ張り、彼はあのジェットコースター乗り場を目指して歩き出した。

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