202号室の、お兄さん☆【完】
な、何でー!?
笑顔がめちゃめちゃ怖いですよ……?
「何の事でしょうか?」
ジャロさんを抱き締めていたら、奪いとられてしまいました。
「みかどちゃんって、話す時や話しかけられる時、一生懸命目を見てくれるんですよね。
僕、みかどちゃんの話し方好きだから、逸らされたらすぐ分かりますよ」
笑顔なのに、ブラックお兄さんなのはどうして何だろう。
私、そんな癖があったなんて……。
「しかも、今日は実家に泊まってたって言っても、みかどちゃんが自分から実家に帰るはずないから違和感があったんですよね」
せめて、友人宅に泊まった事にすれば良かったかな。
「あ、の、定宗さんにはご飯あげなくて良いのですか?」
「みかどちゃん?」
じりじりとお兄さんが距離を縮ませて来ます。
「乙女には悩む事が多いんです!」
「じゃあ、また僕に関係無い事ですか?」
そう言われたので、目線を逸らさないように何度も何度も頷いた。
不穏な空気を察した4匹が、カフェの中へ入っていきます。
「嘘をつく口はこの口ですかー!!!」
「ほぉりょふ、ふぁんふぁい!!!!(暴力、反対!!)」
お兄さんに両ほっぺを摘まれてしまいました。