202号室の、お兄さん☆【完】
「親父が、『本人同士で解決するように』って、美音さんに伝言頼んだらしいよ」

皇汰が静かに怒りながら、コーラの缶を握り潰した。


「甲殻類アレルギーの人が居た様に、お好み焼きもあるんやでー」

「おおっ 大人の心配り、素敵やわー」
「「お好み焼きにご飯って有りですか?」」

ワインや日本酒でほろ酔い気分の4人が、やんわりと雰囲気をぶち壊してくれます。



「ええ!? みかどちゃん達、楠木教授の娘さんと息子さんなんですか!?」

縦にマヨネーズ、横にソースを、絶妙な割合でかけたたこ焼きに見とれていたお兄さんは、真実を知って驚きました。


「そ、それだけじゃないんです。お兄さんの実姉の真絢さんが私の義母です……」


ポロリと爪楊枝からたこ焼きを落としたお兄さんは、これでもかって程に動揺している。


「で? 結局帰って来んの?」

岳理さんが、熱々のたこ焼きを前に微動だにせずに質問してきました。……も、しや猫舌?



「帰って来るのは来るみたいだけど、俺らが居ない午前中に着替えをとりに来るだけみたいだよ」

「っち」

苦々しく舌打ちすると、ゆっくりたこ焼きを爪楊枝で差した。



「楠木先輩なら、会社の研究室には必ず訪れるんじゃない?」
< 300 / 574 >

この作品をシェア

pagetop