202号室の、お兄さん☆【完】
2人が入りたいサークルは、
『大学の輪を広げよう☆』と書かれた看板と、周りにオシャレな男女がいっぱいいます。

ひー!! 何でこんな目立つグループに!?

「うちのぉ、サークル、まじヤバいのよぉ。T大とかK大とも合同飲み会するしぃ、出会いありまくりだよっ☆」

目が痛くなるぐらい眩しい金髪に、ネイルがキラキラ綺麗な女の人が、スッゴい笑顔で説明してくれました。


「俺の友達の先輩の後輩の彼女が、デザイナー『リヒト』やM大の『トール』と知り合いだから、飲み会に来るかもよ?」

サングラスに顎髭の、いかつい人も、笑顔で言ってきます。


リヒト……? トール……?


「ねぇ、みかど!!! 入ろうよう! 私、『jewelry princess』のデザイナーのリヒトさん、ファンなのー!」
「M大のトールって言ったら、そこら辺のアイドルよりイケメンなのよ! トールのせいで、M大の倍率上がったんだから! 私も行きたかったのー!」

……うん。多分私の知ってる2人だ。
凄い人気者なんだね。


2人は早々と、オシャレさんたちと連絡先を交換し始めた。


私は断りたいけど……


「手塚治虫マンガ同好会はどうかな?」

「!?」
いきなり私の頭上から、爽やかな声がする。
< 80 / 574 >

この作品をシェア

pagetop