キミ、カミ、ヒコーキ
久しぶりに汗をかいた。


かくれんぼ

鬼ごっこ

どろけい

キャッチボール

最初は乗り気じゃなかったのに、いつの間にか夢中になっていた。


この空き地には何もないのに、こいつらはただ走り回ってるだけでこんなにも幸せそうだ。


「あー腰痛え」

「なあ、おばさん」

一番上の生意気そうなオスガキとアホそうなオスガキの双子があたしに話しかけてきた。


「あん? おばさんじゃねえだろ。お姉さんだろが。こんにゃろう」


生意気そうなガキの頬をつねった。すると双子が奇声を発しながら水鉄砲であたしの顔面をうった。

「ぐふっ。てっ、てめぇ鼻に水が入ったじゃねえか! 仕返しだ!」

双子の片割れの脇をくすぐった。悲痛な笑いが空き地に響く。すると今度は生意気そうなガキがあたしにタックルをしてきた。その間にも水玉のガキはじっと、雑草にひっつく小虫を見つめていた。


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