ありがとうのその前に



『?琴音?』


不思議そうに顔を覗きこんだ結衣の目が見れない



『あたし…別れるんだ…』



あたしの言葉に2人の動きが止まった



『翔吾か?』




修平の言葉にあたしは首を横に振った



『違うの…ほら!やっぱり友達なんだよ…あたし達は…』


『そっか…裕也には言ったの?』


『明日話す…』






ゴメン




翔吾への気持ちは黙っとくって決めたから



ゴメンね?








修平は何か言いたそうだったけど、気付かないフリをした




今、なにか聞かれたら話してしまいそうだったから…







ただ2人に迷惑かけたくないだけだから




せっかく付き合うことになった2人に無駄な心配かけたくなかったんだ





幸せになってね?





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