好きだったよ、ずっと。【完】
「どこ行くんだよ」



春夜に腕を掴まれると、そこから体中が熱くなっていく…。



「お、お腹減ったんでしょ。何か作るから…」



わたしが離れようとすると、春夜はクスリと笑った。



「なによ」



「ん?やっぱ可愛いと思って」



「かわっ…」



これまた、春夜の口から聞けると思ってなかった言葉にフリーズした。



「璃香とは、したいと思わないよ」



「うそ、だ…」



それは、わたしを安心させるためのウソでしょ?



だって昨日まで璃香が忘れられないって、わたしを突き飛ばした男だよ?



それなのに、したいと思わないなんてウソだよ…。



「うん、嘘だと思うよな。普通。俺も朱里だったらきっと同じこと思う」



「だったら…」



「でも、したいと思わない」



わたしの言葉を最後まで聞かず、やっぱりしたくはないと言った。
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