好きだったよ、ずっと。【完】
チュッとリップ音がして、唇が離れる。



「なに、まだ足りない?」



無意識に掴んでた春夜の服の裾。



頭の中では、これ以上いけないって分かってるのに体がいうことを聞いてくれない。



春夜の気持ちが、わたしに向いたからってこんなすぐに求めるのは間違ってる。



「…た、りない」



でもわたしの口から出た言葉は、「足りない」という催促。



春夜はクスリと笑うと、またわたしの唇にキスをした。



さっきよりも、深い深いキス。



これだけで、イってしまいそうになる。



ずっと好きだった人との、キス。



「んっ…、はぁ…」



トロけるようなキスに、立っていられなくなるとまたリップ音を鳴らし離れた。



だけど、ものすごく近くに春夜の顔があって。



「朱里、好きだよ」



そう言って、わたしが答える前に唇を塞がれて。



どんどん、潤っていく自分の体。
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