好きだったよ、ずっと。【完】
「それは…、運命の相手が現れてないだけだよ」



「運命の…、って。お前、もう28だぞ。もうすぐ30だぞ」



そんなことは分かってる、分かってるけど。



「わたしの心配より、自分の心配したらどうなの。璃香のこと、まだ好きなんでしょ?」



今野璃香。



同じく大学時代の親友で、春夜の元カノだ。



大学に入ってすぐに璃香とは仲良くなった。



そこに春夜が入って、わたしたちはいつも3人一緒だった。



そんな大学一年の秋、璃香から恋の相談を受けた。



「わたし、春夜が好きなんだ…。朱里、応援してくれる?」



この時、わたしも春夜に恋心を抱いていた。



「…うんっ、わたし応援するね!!」



だけど、わたしはこの関係を崩したくなくて自分の気持ちに蓋をした。



これでいい。



きっと、春夜以上の人がこの先現れる。



そう、思っていた。
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