好きだったよ、ずっと。【完】
誰もいない、静かな空間。



少しだけ、落ち着いた。



もう少し…、もう少しだけここにいようとした時、誰かが入ってくるのが分かった。



数人で入ってきた、女の声。



元クラスメイトだろう。



水を流して出ようとしたその時、聞こえてきた声にわたしは止まった。



「ねぇねぇ、見た?」



「うん、見た見たー!!」



なにを、見たんだろう。



お化け?いや、そんなテンションじゃない。



すごく、興奮してる感じだった。



「木ノ瀬くん、カッコイイよねぇ!」



え?春夜…?



春夜のなにが、カッコイイの…?



あなたたちは、春夜のなにを見たの…?
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