好きだったよ、ずっと。【完】
「わたしに作れ、と?」



「おぅ」



おぅ、じゃないわよ。



なに考えてんの、この男は。



あれ、もしかしてわたしが告白したのなかったことになってる…?



嬉しいような、悲しいような…。



「鍵」



「へ?」



見ると、手をわたしの前に出していて。



「朱里、鍵ちょうだい?」



「……はい」



断ろう、断らなきゃ、と思ってたのに春夜の言葉は魔法にかかったように、わたしの心を刺激して、<お手>をするように鍵を渡してしまった。



「なに、突っ立ってんだよ。ほら、入れよ」



いつの間にか鍵を挿し回して、ドアを開け待っていた。



「って、わたしの家だし!!」



「汚いけど、許せよ」



「だから、わたしの家!…って、汚いってなによ!!」



わたしが靴を脱いでると、春夜はもうリビングに入っていた。
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