好きだったよ、ずっと。【完】
「こっちは、寝室?」



「あ、ダメーっ!!」



春夜は、一つの部屋を見つけるなりドアを開けようとした。



わたしの家は狭いけど、リビングがあって隣に一つ部屋がある。



春夜が言ったように寝室なんだけど、入るにはちょっとだけ時間がかかるんだ。



「なに、脱ぎっぱとかしてんの?」



「…違う」



「あ、下着とか干してたり?」



「…違う」



「あー、じゃぁ。俺の写真とか飾ってくれたりしちゃう?」



「……っ」



もう、何でこの男は当てちゃうのよっ!



「え、マジ?」



「うっさい、もう帰ってよ」



絶対、引いたよね…。



別に、春夜一人の写真じゃない。



二人で写った写真が一枚だけ、あったんだ。



それは璃香と付き合う前に撮った一枚。



ずっとずっと、わたしの宝物なんだ。
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