sweet wolf
「そこまでにしておけ」
もう一つ、新しい声が聞こえた。
その声を聞いた瞬間、すーっと恐怖が遠のく。
鼓動が速くなり、身体に熱を持つ。
あたしの身体……
やっぱりおかしい!
だが、その声は確かにあたしの知っているその声だが、あたしの記憶のその声とはまるで違っていた。
どこか地の底から這い上がってくるような、恐ろしい怒りに満ち溢れていて。
ブリーチの声なんてどうでも良くなってしまうほどだった。
「そいつに手ぇ出したら……」
ゆっくりと顔を上げる。
シャツをだらしなく開けた、その胸元を視線が通り過ぎる。
細いがしっかりとした首元には、アッシュの髪がかかっている。
「殺す」
彼がそう言い放った時……
あたしは彼から目が離せなくなった。