sweet wolf
そこにいるのは、あたしの知っている蓮ではなかった。
彼はどんな言葉でも言い表せないほど獰猛で、破壊的な獣だった。
あたしが初めて蓮と会った日。
あの時の美里に喧嘩を売った蓮とは比べ物にならなかった。
大宮先輩は怖いと、みんなが口を揃えて言う訳が分かった気がした。
「お……大宮」
ブリーチの顔が少しだけ歪んだ。
ブリーチですら、蓮に怯えているのかもしれない。
コツ……
コツ……
蓮はゆっくりとあたしたちに近付き、無言で手を伸ばす。
その手はあたしを掴むブリーチの手へとかかり……
「……ッ!!」
ブリーチが顔をしかめると同時にあたしはその場に崩れ落ちた。