sweet wolf






「くそっ!!

てめぇどうしてこの女に?」




図上でブリーチの声がする。

敵意に満ちた、酷く恐ろしい声だ。

だが、そんな声なんてどうにもならないくらいあたしの鼓動は速い。

あたしは心臓が飛び出しそうな胸を掴んだまま、身体を震わせていた。






ブリーチの存在なんて、もはや蓮にはどうでもいいようだ。

床に座り込むあたしを見て、




「立てるか?」




声をかける蓮。

その声は、あたしの知っているいつもの蓮の声で、胸がじんわり温かくなる。

顔にかあっと血が上る。





蓮、あたしは大丈夫だけど……

でも、おかしいの。

あたしの身体、どうかしてしまったみたい。





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