sweet wolf
それでも当然、ブリーチが理解を示してくれるはずなんてない。
奴は冷めた目で直樹を見て、下品な笑い声を上げた。
「ちょうど弱そうな奴が二人か。
しかも、狼の箱入り女が一人」
箱入り女って何だよ……
だが、敢えて突っ込む気にもなれず、あたしは口をきゅっと結んでブリーチを睨んだ。
「ちょうどいい。
俺、暇してんだよな。
狼のこと、吐き出させてやろう」
ブリーチは嫌な笑いを浮かべ、一歩また一歩と歩み寄る。
直樹は身体を硬直させ、あたしに背を向けてブリーチを睨んでいた。